ミッションウィーク講演会 野口和音牧師を講師に迎えて
[2024-12-16]
12月16日(月)午後、九州学院3号館ホールと各教室(中継)において2024年度ミッションウィーク講演会が中高合同で開催されました。本年度の講師としてルーテル学院中学校・高等学校チャプレンの野口和音先生をお迎えして『あなたの世界を広げる雑談力』の演題でご講演いただきました。
野口先生は九州学院高等学校を2007年に卒業(S59回)後、同志社大学神学部、ルーテル神学校を経て、2018年に按手を受けて日本福音ルーテル教会の牧師となられました。これまで日本福音ルーテル長野教会・松本教会を牧会(2教会兼牧)され、今年度から現職に就かれています。
この日は新約聖書「ヨハネによる福音書」4章7~9節『イエスとサマリアの女』を主題聖句としてお話がありました。ご講演の冒頭で野口先生は、ご自身の大学入試の経験などから自らの考えを持つことの大切さを語られました。そのうえで、信頼を伴う人間関係の構築には自己開示が重要であり、そのための意味のある「豊かな雑談」を通して相手との信頼を築くことができれば自身がのびのびと生きることができると強調されました。また、自己開示には自己認識(価値観、信念、希望・期待)が、雑談を豊かなものにするには教養が必要であり、キリスト教主義学校である九州学院では世界標準の教養を得られることを野口先生は説かれました。
続けて野口先生は、相手の自己開示を引き出す「聞き手」となることの大切さを、新約聖書に記されているイエスさまの姿勢や言動から具体的にお話をしていただきました。そして、イエスさまは単に相手の自己開示を聞き出されたのではなく、相手の立場に立った徹底的な寄り添いを通して相手を深い信頼関係へと導かれた方であることを強調されました。
ご講演のまとめで野口先生は「雑談は相手を大事にすることです。そのためには雑談を相手が聞きたい話題にするとともに、相手に寄り添い、相手を導く聞き手となることを忘れないでいただきたいのです。私たちが誰かと関わり合って『道』を歩んでいくとき、誰かとともに『命』を生きていくとき、最も大事な『真理』をイエスさまはその姿と言葉を通して教えてくださっているのです(ヨハネによる福音書14章6節より)。九州学院の校訓である『敬天愛人』、教育目標である『世の役に立つ善人となれ』を掲げる九州学院で学ばれる皆さんは、教養を聖書の言葉からぜひ受け取ってほしいと願います」と優しく語られました。本日はご多用のなか生徒・教職員にご講演いただきましたこと、野口先生と、先生をお送りいただいた主なる神さまに感謝申し上げます。ありがとうございました。