人権学習会 今坂洋志さんを迎えて
[2021-03-12]
3月12日(金)、高校1・2年は人権学習会のときをもちました。昨年度は3月が臨時休校で開催できなかったため、2年ぶりの開催となりました。また、例年は総合体育館に集合しての講演等を行ってきましたが、今回は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、3号館ホールから各教室へ中継する形式での実施となりました。
今回の人権学習会の講師として「ともに拓くLGBTQ+の会くまもと」代表の今坂洋志さんをお迎えし、『性的マイノリティと人権~私たちは多様な性に生まれています~』との演題でご講演をたまわりました。近年は世界そして日本国内で、性的マイノリティの方々やその人権を擁護する方々の活動などがメディアに少しずつ採り上げられるようになりましたが、まだまだ十分な理解を得られているとはいえない状況があります。LGBTQ+とは、L(女性同性愛者)G(男性同性愛者)B(両性愛者)T(トランスジェンダー:出生時に割り当てられた性別と自分自身が感じる性別が一致しない人)Q(クエスチョニング/クィア:性自認や性的指向が定まっていないまたはあえて定めていない)+(その他さまざまな性的多様性をもつ人)をつないだ、多様なセクシュアリティを意味する言葉であります。今坂さんは多様な性のあり方を持つ人たちが互いを尊重し共生できる社会をめざして2013年に会を設立され、当事者どうしが交流できる機会・場所の提供や社会啓発活動などに取り組んでおられます。
今坂さんは生徒たちに「人は多様な性に生まれています。同性愛や両性愛は『好きになる性』が同性や両性であるだけのことで異性愛と同じことなのです。また、トランスジェンダーは自身で感じる『心の性』で暮らしていくのが自然なことですし、LGBT以外にも数多くの性の多様性があり、それぞれのセクシュアリティをもつ全ての人に人権があるのです。皆さんのなかにもさまざまな性指向や性自認をもたれる方がいらっしゃると思います。その方は今そのままの自分を受け入れてください。また、性的マイノリティ当事者でない方は、ごく当たり前のこととして当事者のそのままを受け入れてください。一緒に当たり前の人権が保障される社会・学校・地域をつくっていきましょう」と優しく語りかけられました。
この度は生徒・教職員の人権意識の向上につながる貴重なご講演いただきましたこと、厚く感謝申し上げます。なお、今坂先生は15日(月)に開催されます中学1・2年の人権学習会でもご講演をたまわる予定となっています。