全米剣道連盟最高顧問・田川順照氏(S21回)が来日
[2022-11-09]
九学OBで全米剣道連盟最高顧問・田川順照氏(S21回・1969年卒・アメリカ在住が、このほど国際連盟(本部・東京)での2024世界選手権(イタリア・ミラノ)に関する会議のために来日されました。熊本にも帰郷され、熊日新聞の取材を受けられました。田川先輩のさらなるご活躍をお祈り致します。
<熊本日日新聞 | 2022年11月9日>
「日本と剣道交流、世界の競技力向上を 全米剣道連盟最高顧問・田川順照さん(熊本市出身)に聞く」
国際剣道連盟副会長で全米剣道連盟最高顧問の田川順照氏(71)=熊本市出身=が4年ぶりに帰郷した。米国や世界の競技熱などを聞いた。(米本充宏)
─今回の来日の目的は。
2024年にイタリア・ミラノで世界選手権が開かれる。新型コロナウイルス禍、国際連盟(本部・東京)内で運営方法を協議するために来日し、古里まで足を延ばした。
─米国や世界の剣道事情を教えてください。
「コロナ禍前の米国の競技人口は約6千人。感染拡大の影響で練習できない状況が続き、一時半減したものの、現在は約4千人に回復した」
─世界選手権の展望は。
「3年に一度の開催。日本は第1回(1970年)から連続優勝していたが、2006年大会では米国が日本を準決勝で下した。世界全体のレベルは上がっている」
─海外に剣道を広める意義は。
「『礼に始まり、礼をもって行い、礼に終わる』競技で、たくさんの作法がある。米国で剣道の礼儀について説明すると、感心する人が多く、日本の文化を理解してもらう上でとても重要だ」
─今後の普及の展開は。
「全体的な技術のレベルアップが必要。日本や韓国は競技人口が多く、層の厚さがレベルの高さにつながっている。競技者を増やしながら、積極的に日本と交流を深めて競技力の底上げをしたい。剣道を実際に見てもらう機会を増やして正しい剣道を教え、楽しさも伝えていくことが重要だ」
写真:たがわ・よしてる 熊本市出身。九州学院高、日大卒。1976年に剣道の普及のため渡米。自ら開いた道場で現在も指導する。八段。2015年に全米剣道連盟会長に就き、22年から最高顧問。旅行会社経営。デトロイト在住。