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推理作家横溝正史から乾信一郎(旧9回)への240通の書簡

[2021-09-18]

~くまもと文学・歴史館「没後40年 横溝正史展」は9月23日まで~
 九学OBの作家乾信一郎氏(旧中9回・1924年卒/本名上塚貞雄)に宛てた、推理作家の横溝正史氏の自筆書簡240通が昨年新たに見つかり話題となりましたが、現在、くまもと文学・歴史館(熊本市中央区)で開かれている「「没後40年 横溝正史展」でそれらの書簡が公開中です。そのほか、横溝正史の金田一耕助シリーズで映画化されたもののポスターやら凄い展示物が並んでいます。是非お出かけ下さい。
書簡が書かれたのは1949~1979年頃で、二人は戦中、戦後を通してお互いの文筆活動を支え合う、信頼し合う仲でした。
横溝氏は金田一耕助史シリーズで知られる有名な人気推理作家ですが、トリックへのこだわりや「獄門島」で文体が変化した理由、「悪魔が来りて笛を吹く」の舞台裏などがその書簡の中で明かされています。 乾氏は戦後「青いノート」「コロの物語」などNHK連続放送劇の脚本を手がけ、ユーモア小説、動物小説を多く書き、探偵小説やミステリー小説などの翻訳も数多く手がけました。九州学院の敬愛寮の前身の学生寮を舞台にした小説「敬天寮の君主たち」は特に有名です。
 横溝氏のまとまった書簡が見つかるのは国内では初めてで、「横溝の歩みのドキュメントのような書簡です。これだけの発見は事件」と横溝研究の第一人者、山口直孝・二松学舎大教授は話しています。
*写真*乾信一郎(左)、横溝正史(右)=1965年5月15日、東京・六義園(くまもと文学・歴史館提供)
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