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ミッションウィーク講演会 バークレー先生を講師に迎えて

[2017-11-19]

 11月18日(土)、午前10時より九州学院総合体育館において2017年度ミッションウィーク講演会が中高合同で開催されました。本年度の講師として九州学院とミッションスクールとして密接な関係にある西南学院理事長・院長で同大学神学部教授のG.W.バークレー先生をお迎えし、「キリスト教学校で学ぶ意義−人格形成と未来のため−」との演題でご講演いただきました。

 バークレー先生は1955年生まれで1984年にアメリカ合衆国サザン・バプテスト神学校大学院博士課程を修了された後、西南学院大学神学部講師、同助教授を経て、1995年に同教授に就任。神学部長や宗教部長などを歴任され、現在は学校法人西南学院理事長また院長の重責を担われています。西南学院の総責任者としてご多用のなかにあるバークレー先生を九州学院に迎える機会を与えていただいたことへの感謝と歓迎の気持ちを、生徒と教職員は大きな拍手をもって先生を会場内に招き入れました。

 ご講演のなかでバークレー先生は冒頭「ミッションスクールでは心の勉強もさせてもらえます。それは聖書の言葉を通して実感できるのです」と仰り、続けてなぜそれを伝えたいかをご自身の経験を交えて語られました。1980年代、多忙により家族との時間もとれず、慣れない日本語でコミュニケーションに苦労するなどで高ストレスから自己嫌悪に陥っていたとき、日課の早朝散歩で新約聖書に出てくる「放蕩息子のたとえ」が脳裏をよぎられたそうです。イエスさまが語られたこのたとえ(ルカによる福音書15章11〜32節)では、父親に生前相続を要求し放蕩三昧をつくした息子(二人のうち弟の方)がすべてを浪費して何もかも無くなったとき「彼は我に返っ」(17節)たのですが、実はこれは彼が初めて自分が何者であるかをわかった瞬間であったのです。このことから先生は、自分から肩書きその他を外していったら何が残るか、そこから「私は神に愛されている。私は神の子の一人なのだ」と実感されたそうです。そのときからご自身の姿勢や行動が変えられたことを語られた先生は、生徒たちに「九学での3〜6年間、自分が根本的に誰であるかを考えてほしい。神さまは条件なしに皆さんを愛されておられるのです」と強調されました。

 ご講演の後半では映画『いまを生きる』(1989年/アメリカ/ピーター・ウィアー監督)を紹介しながら、モデルとなった先生との実際の出会い(バークレー先生が高3のとき)やエピソードを交えながら、その先生の「諦めないで!いまを生きよ!」と何度も語られた言葉が心に響いたことを話されました。そして新約聖書コリントの信徒への手紙二第5章17節「だから、キリストと結ばれる人はだれでも、新しく創造された者なのです。古いものは過ぎ去り、新しいものが生じた」を紹介されながら生徒たちに「過去は何も変えられない。明日のことも明日でなければ変えられない。私たちが神さまから与えられているのは『いま』だけなのです。その『いま』どのような新しい出会いや発見があるかは何歳になってもとても大切なことです。そしてここに人生の秘訣があるのです」と熱弁されました。

 まとめでバークレー先生は「ミッションスクールで学んだ皆さんがこれからキリストと結ばれ九学で学んだことをいかしながら、毎日・毎時・毎分・毎秒を大切にして『いまを生きる』ように切に願います。その実践を通してさまざまなことが神さまの力と導きによってよい方向に展開していきますように」とのメッセージを送っていただきました。

 ご講演いただきましたことにあらためて御礼申し上げます。バークレー先生と西南学院の皆さまのうえにますます豊かな恵みと祝福がありますように、そして私たち九州学院との結びつきもさらに祝され多くの実りが与えられますようにお祈りいたします。

 

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