高校のおしらせ

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キリスト教を学ぶ会 「続・隣人とは誰か」

[2016-11-11]

 11月8日(火)放課後、会議室にてキリスト教を学ぶ会が行われ、高校3年生44人と教職員5人が参加しました。今回は前回に引き続いて「隣人とは誰か」というテーマで、課題に対する意見発表を行いました。

 全員の発表が終了したところで小副川チャプレンがこの「善きサマリア人のたとえ」の箇所についての歴史的背景を説明しました。その詳細は割愛させていただきますが、サマリア人はその歴史的経緯からユダヤ人からは「軽蔑され差別された人々」でありました。サマリア人から見れば、襲われ道端に倒れているこの人は普段自分たちを軽蔑する存在、すなわち好きではない存在なのです。それを助けるという私たちには決して容易ではないこの行為こそ、神さまの深い愛をたとえたものであることを生徒たちは学びました。

 一方、この襲われた人を助けなかった祭司とレビ人は、彼らにとって重要な規則=律法を守るという見地からは正しい行為をしたということも学びました。ここで直面する問題が「規則を守って助けない」か「規則を破ってでも助ける」かの選択です。聖書が求めているのは後者なのですが、私たちにはたいへん難しいものであります。

 小副川チャプレンは現代の事例を挙げながら生徒たちにこの重いテーマについて考える契機を提供しました。そのうえで21世紀の課題は「共生」という簡単なようでとても難しいものであることを強調して語りました。生徒たちは真剣な表情でチャプレンの話に傾聴していました。

 次回は11月18日(金)に開催されます。クリスマスについてルカによる福音書から各自の考察が発表される予定です。

 

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